DETAIL
イミッヒとは、1425年から代々ワイナリーを継いできたイミッヒ家に由来しています。また、19世紀半ば、モーゼル川沿いの急斜面を爆破してぶどう畑を造った時のことに因み、バッテリーベルグ(砲兵隊)と名づけられたそうです。このワインのシー・エー・アイとは、その当時のオーナー、カール=アウグスト・イミッヒのイニシャルなのだとか。
伝統あるこのワイナリーは、1989年にイミッヒ家の手を離れます。紆余曲折ありましたが、2009年ゲルノート・コールマンが経営・醸造責任者に就任しました。コールマンは以前ファン・フォルクセンにおり、「新モーゼルワイン」とも言える質の高い辛口ワイン造りの道筋を作った中心人物。樹齢の高いぶどうを大切に育て、収量を抑えつつ辛抱強く完熟を待ち、手摘みで収穫します。野生酵母で発酵させ、微量の亜硫酸以外の添加物を一切使いません。
やや緑がかった明るいイエロー。グレープフルーツやハーブ、青りんごなどの爽やかな香り。瑞々しい酸味と石灰などのミネラルがあり、後に柑橘の皮の苦味を感じます。
カビネットという名の通りイミッヒ・バッテリーベルクのカジュアルなラインですが、しっかりと造られており、モーゼルのリースリングを存分に楽しむことができるでしょう。ドライで綺麗な造りのモーゼルワイン、ぜひお試しください。